職質アンチパターン

無責任な事を書きたい

上高地・蝶ヶ岳に行ってきた

10月最終の土日で上高地蝶ヶ岳へ行ってきた.目的は紅葉を見に行くことだったのだが,見頃を迎えているはずの大正池上高地周辺にかけても彩りは微妙だった.現地のガイドの人が第3週から4週にかけての台風の影響で今年の紅葉は状態が良くないのだと教えてくれた.開幕からトホホだヨ……

このツイートはジョークで,もちろんこの時期の蝶ヶ岳に紅葉があるわけがない.蝶ヶ岳は標高2,677mの山でありこの時期になると2,000mを越えたあたりから雪がちらほら見え,所によっては登山道に雪が積もっていたりするので用心して登らなければならない.加えてこの日は雨がちらついており,ちらついているくらいだったらまだ良かったものの途中から本降りとなり,登山道の雪が濡れて滑りやすくなりなかなかスリリングだった.本来であればチェーンスパイクや軽アイゼンの用意が望ましいだろう.
今回は徳沢登山口から登ったので,つまり長堀山を経由して蝶ヶ岳を目指すことになるのだけれど,徳沢から長堀山までというのが急坂に次ぐ急坂の連打かつ樹林帯を行くので展望が全くきかないためなかなかつらい.言葉を選ばずに言うと単調かつきついだけなので本当につまらない.それに加えての雨のため足元は滑りやすく危険だし,悪天候で気分が滅入ると集中力も途切れがちになるので輪をかけてリスクが高まる.正直言って完全につらかった.そして蝶ヶ岳に登りきったものの雨のせいで展望は一切なく,雨も相当降っているので写真を撮る気力すらもなく,そのまま即折り返してしまった.
しかし蝶ヶ岳は日帰りで折り返すような山ではないと思う.上に書いたように急坂の連打なので足へのダメージの蓄積がすごい.下山途中,積雪エリアを抜けたあたりから膝,ももの痛みが強くなり下山が本当に苦痛だった.頂上の蝶ヶ岳ヒュッテに泊まる,あるいは天気が良く暖かい時期だったらテント泊をしてゆっくり楽しんだ方が良いように感じた.豪雨で楽しむもへったくれもあるか!!!! 次は晴れた日に来たい.

ところで今回持っていって良かったものはfinetrackのミッドシェルとMilletのTyphon 50000 Warmで,これが無かったら雨の中長時間 (今回は10時間くらい) 活動できなかったと思う.
Typhon 50000 Warmはいわゆるレインウェアなんだけど,生地にストレッチ性があってごわつかない.裏地は起毛になっていて温かく,この時期にはありがたい.耐水・透湿についても概ね問題はないものの,しかし長時間雨ざらしになっていたら若干雨がしみてきてしまった.この辺はストレッチ性と耐水性のトレードオフのように感じる.耐水性を取るならGORE-TEXの3 layerシェルの方が間違いない.また透湿性も高く,蒸れにくくて快適ではあるのだが,運動量が多くなると蒸し暑く感じてしまうことがあった (特に常にフードをかぶっていると).ベンチレーションがあると幾分か良いのだろうがベンチレーションの類は一切無いのでここは購入の際に検討すべき部分だと思う.
finetrackのミッドシェルは一世代前のニュウモラップを使っていて,これはレインウェアの下に着るタイプのその名の通り中間層のシェルジャケット.先述したTyphon 50000が浸水してしまってもこのミッドシェルを最終防衛ラインとして雨を防ぐことができたので大変快適だった.アウターの下に着ることを前提としているからか生地にストレッチ性があって着ていて非常に快適.と,ここまで書いてストレッチ性のあるジャケットが好きであることに気づいた.

それにしても次は天気の良い日に上高地に行きたい.来夏だろうか.